借地権ってなんだろう?
借地権とは、【建物の所有を目的とする地上権及び土地の賃借権】と借地借家法で定められています。
噛み砕いて言うと、他人の土地を借りてその土地上に自己所有の建物を建てられる権利と言えます。土地を貸す人を地主や底地人と言い、土地を借りて建物を建てる人を借地人と言います。
借地人は土地を借りる対価として、地代を地主に支払う義務を負います。
借地権は債権債務の関係といわれ、借地人は地主さんの承諾がなければ借地権の売却や建物の建て替えなどが原則できません。
借地権には種類がある?
借地権には地上権と賃借権がありますが、現在借地権と言われるものの殆どが賃借権の契約となっていることが多いです。
地上権
他人の土地を使用できる権利は賃借権と一緒です。しかし、地上権は地主の承諾なく売却や建て替えなどができる権利となっています。また、地上権は地主に登記義務が生じます。地上権は物権といわれ、そのもの辞退を直接支配する権利となります。
賃借権
賃借権は債権債務の関係と言われ、売買や建て替え担保の設定など地主の承諾を得なければできません。地主に登記義務はなく、承諾を得られやすくするために承諾料の支払いを行います。
| 地上権 | 賃借権 | |
|---|---|---|
| 権利 | 物権 | 債権 |
| 承諾・承諾料 | 不要 | 必要 |
地主さんの承諾が必要な場合
地主さんの承諾が必要なものは下記になります。
①借地権を第三者に売却する場合
借地権は第三者に売却できる強い権利になります。強い権利ではありますが、売却する際には承諾が必要となり承諾料も発生いたします。
承諾料に関しては地主さんによって決め事などありますが、一般的には借地権価格の10%程度と言われています。
②借地上の建物を建て替えや増改築する場合
建物は築年数が建てば古くなり、建て替えなどが必要となってきます。増改築でも地主さんの承諾が必要となります。承諾料は一般的に更地価格の3~5%程度と言われています。
③借地の条件変更をする場合
借地権の条件変更とは、主に、建て替えなどを行う場合に発生する事が多いです。当初の土地賃貸借契約書上に非堅固建物(木造など)で契約をしている場合、建て替えする場合、木造で建築しなければなりません。
ですが、鉄筋コンクリート造で建築したい場合、無断で行うと契約違反となってしまい、契約を解除されてしまいます。ですので、非堅固建物から堅固建物へと変更する場合には地主と条件変更を協議する必要があります。承諾料は一般的に更地価格の10%程度と言われています。
| 承諾が必要な場合 | 承諾料 |
|---|---|
| 第三者に売却 | 借地権価格の10%程度 |
| 建て替えや増改築する場合 | 更地価格の3~5%程度 |
| 条件変更をする場合 | 更地価格の10%程度 |
さらに賃借権にも種類がある
賃借権にも大きく分けて旧法賃借権と新法賃借権があります。さらに新法には普通借地権と定期借地権に細分化されます。
旧法賃借権とは?
旧法賃借権は平成4年8月以前に土地賃貸借契約を締結している賃借権のことを言います。
旧法の場合は、借地人が法律で強く守られている権利であり、地主が土地を貸したら半永久的に戻ってこないとまで言われるぐらい借地人を保護した法律になります。
新法賃借権
新法は平成4年8月以降に新たに締結された土地賃貸借契約の事を言います。旧法の場合、土地を貸したら帰ってこないと言われれ、土地の所有者が貸したがらなくなってしまい、土地の有効利用に支障がでてしまったため、新法は定期借地権を新たに制定し、土地を貸しても地主に戻ってくるという法律にしました。
普通借地権
旧法賃借権とさほど変わりはありませんが、非堅固建物と堅固建物の区別がなくなりました。また、契約期間は当初の期間を30年、更新を1回目20年2回目以降10年と定めています。
定期借地権
定期借地権は期間を定めた借地権です。期間満了した場合、借地人は更地にして地主に返却しなければなりません。この法律が新法になって一番大きく変わった法律と言えるでしょう。
一般定期借地権
契約期間を50年以上と定めて契約できる賃借権になります。期間満了後は更地にして地主に返還しなければなりません。契約書の作成は公正証書などによる書面にて作成しなければなりません。
事業用定期借地権
契約期間は10年~50年未満とした契約になります。契約書の作成は公正証書による書面にて作成しなければなりません。
建物譲渡特約付き借地権
契約期間を30年以上と定めた契約になります。期間満了後は借地人は地主に対して相当の対価で建物を買い取ってもらえる特約付きの借地権になります。借地人は期間満了後に住み続けることも可能です。その場合は借地契約は消滅していますが、借家契約に切り替わります。借地人は借家人となり、大家(地主)に借家契約に基づく賃料を支払わなければなりません。

